不動産査定の怪

不動産査定の怪



今回は、不動産の査定について書いてみたいと思います。


皆さん、ご自分の不動産を売買するとき
「どのくらいで売れるのか」をどうやって調べますか?


通常ですと、
①知り合いの不動産屋さんに聞いてみる
②どこかのホームページを見て簡易査定をしてみる
③一括査定サイトを利用して、見ず知らずの不動産会社に査定をさせる。
④自分でSUUMO等で近くに売っている不動産を調べる

おそらく上記のどれかではないでしょうか?


最近は、インターネットの普及により「③」の一括査定サイトを利用される方も多くなりました。
自分の不動産の内容をフォームに打ち込んで終えると、一斉に5~6社ほどの不動産会社から連絡が来ます(笑)

そして、続々と査定報告書がメールや郵送で届きます。
でも、この価格の多くが「嘘っぱち」であてになりません。
私どもも、この矛盾に嫌気がさして、加盟していた殆どの一括査定サイトの契約を解約しました。

これは、自動車の一括査定と比較すると分かりやすいですが、例えばご自分の車を売るとき、

A社が200万円
B社が180万円
C社が150万円

だったら、一番高いA社に売りますよね。
なぜなら査定額=即売れる金額だからです。
そう、その会社が買ってくれるから。


ただし、不動産の場合はそうはいきません。
あなたのご自宅は、買取業者が見積もりを出してくれたのならその場で売れる金額です。
その会社が買ってくれるのです。


しかし、仲介会社が査定する金額は、「この位だったら売れるんじゃないですか?」
といった予想価格でしかないからです。
そうです、買うのはまた別のお客様だから。
高い査定額を出してくれても、その会社が高く買ってくれるわけではないのです。

では、なぜ突拍子もない高い価格を査定額としてくる仲介会社があるのでしょう。


それは、「専任・専属など、あなたとの媒介契約が欲しい」からです。

査定額

A社  3000万円

B社  2850万円

C社  4000万円

 

これを見たとき、お!C社4000万円!と思ってしまいます!
それはそうですよね。自分の家を一番高く評価してくれたのですから。
気分も良いです。

それでも、注意が必要です。
業者側は、「これだけ上乗せした査定額であれば依頼をくれるだろう」とニヤニヤしています。
大手の営業マンなどは、媒介を取得しただけで「ボーナスポイント」が付きますから給与に影響します。
売れなかったら、毎月減額要求すればよい位にしか思ってませんよ、ホントに。

売却に何ヶ月かかりますか?
下取保証を行っている仲介会社は
下げに下げられた物件に対して、手ぐすねを引いてます。

査定は、近隣で実際に売れた過去の事例を元に算出しますので、どこに依頼しても本来大きな差は出ませんし、
差が出るはずもないのです。

そこに、委任が欲しいばかりに数字を操作したりするから高い査定報告書が出来上がるのです。

ですので、査定額が高いという単純な理由で売却を依頼する会社を選ばないで下さいね。


 

*査定額は査定額。それをいかに高く早く売るかが勝負でありノウハウです。14